そもそも血糖や
血糖値って何?
口から入った糖質は体内で分解され、一部がブドウ糖となって血液に入ります。
血液中のブドウ糖が「血糖」で、その濃度が「血糖値」です。食後は誰でも血糖が増えますが、すい臓から分泌されるインスリンがエネルギーや脂肪に換える「糖代謝」により、血糖値が下がります。
血糖値が高いとなぜよくないの?
食生活の乱れなどでブドウ糖がつねに入ってくると、すい臓はインスリンを分泌し続けなければならないので、すい臓が疲弊してインスリン分泌量が減り、糖代謝も鈍くなります。
このような状態が続き、血糖値が慢性的に高いままになってしまうのが糖尿病です。高血糖が続いた血液はシロップのようにトロッとしているので、流れにくく、血管が傷つきやすくなり、さまざまな病気の原因になります。
そもそもコレステロール
って何?
体内に存在する脂質で、細胞膜・ホルモン・胆汁酸の原料です。主にHDLとLDLの2種類があり、
生活習慣などが原因でLDLコレステロールが過剰に増えると、血管の壁に入って血管内部を狭め、
動脈硬化につながります。
食生活の改善と運動する習慣で2種類のコレステロールのバランスを正常値に戻すことを心がけましょう。また、
「卵を食べると血中コレステロール値があがる」というのは誤り、食べ過ぎなければOK。
※病院にかかっている方は医師の指導に従ってください。
そもそも免疫って何?
がんや風邪との関係は?
侵入した細菌やウイルス、体内で発生したがん細胞などに抵抗して守る力が「免疫」です。
風邪をよくひいたり長引いたりする人は免疫力が低下しているといえます。
また、風邪をひいたときの発熱や鼻水、咳は、ウイルスと戦っている状態。風邪を治すのは免疫力であり、風邪薬は症状を抑えるためのものです。
免疫力は20代をピークに50代では約半分に低下するという説もあり、近年では腸の健康状態とのかかわりも明らかになりつつあります。
そもそも血圧って何?
「上」と「下」って?
血圧とは、血流が血管の内壁を押す圧力のこと。血液が全身を流れるのは、
心臓がポンプのように収縮と弛緩を繰り返して血流で血管に圧力をかけているから。血圧の「上」は、心臓が収縮して血管に強い圧力がかかっている最高血圧。
「下」は、心臓が弛緩して次に送り出す血液をためているときの最低血圧を指します。
このように血圧には、心臓の働きや血管の弾力性、血液の粘度などが影響することから、
健康のバロメーターとして重視されています。
そもそも自律神経って何?
副交感神経が大切?
体内のほぼすべての器官をコントロールする司令官である「自律神経」は、生命維持に不可欠。
2種類の自律神経のうち副交感神経のほうが大切と思われがちですが、
交感神経と副交感神経はバランスをとりながら働くもの。ですが、過労や睡眠不足、人間関係の悩みなどに代表される現代人の生活は、交感神経が優位になりがちです。そのため、ストレスを減らしリラックスして副交感神経を優位にすることを推奨する情報が多いようです。
何をストレスに感じるかは個人差があり、寒暖差や音、環境の変化などもストレスになり得ます。
心身の調子が何となく違うなと感じたら、ゆっくり入浴する、好きな服を着るなど、自分にとってちょっと気持ちよいことを取り入れてみてください。
※病院にかかっている方は医師の指導に従ってください。
医学博士。慶應義塾大学医学部卒業後、医師として東京慈恵会医科大学リハビリテーション科勤務を経て、クリニックでの診療と企業の産業医業務を行う。健康科学アドバイザーとして本の執筆や講演にも取り組み、家庭医学や健康についての解説、とり入れやすい生活改善法をわかりやすく伝える活動を続けている。日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本人間ドック予防医療学会人間ドック健診専門医、日本リハビリテーション医学会専門医、日本東洋医学会漢方専門医